大清水の楽屋(おおしみずのらくや)
少しアダルトな空気感の、しかし介護を考えた家
場所:名古屋市/竣工:2015年12月/延床面積:39.12坪/構造:木造軸組/種別:新築/施工:ギャラリー空・南山店(㈱日美)
高齢者介護の課題から始まった計画。敷地は住宅街であるが、北側の道路から1階の床面までの高低差が2.3m以上もある。まず道路から玄関へのアプローチに20m以上のスロープが介護のために必要になるが、これを目立たさないだけでなく、そのアプローチ(寄り付き)を愉しいものにしてあげたい。
建て替え前の家には、古式ゆかしく南面の西側から≪床の間・8畳・6畳の続き和室≫があり、クライアントご家族全員にとって想い出の深い『古い松』がそれらの≪和室≫の前に植えられていた。だがやはりこの家も、≪和室≫は年に一度の法事以外にはほとんど使われなくなっていた。必然的にその『想い出の松』も、毎日生活の中で見ることがなくなってしまった。
そこでその『想い出の松』を、『その庭』を、毎日の生活の軸となるような間取りとし、少しアダルトな空気感の、しかし今の生活様式と介護の状況にあった【和モダン】なプランを提案。屋根の高さを出来る限り低く抑え、全体的に大人っぽく木を多く使った内部仕上げと、十分だが明るすぎない光の量、そして家中に自然の風が流れる緻密な計算で、とても落ち着いた空気感の住処となっている。想い出の松と紫陽花を毎日見て過ごす、やすらぎの家である。
※具体的な介護動線や内容については、ここでは書くことができまん。アグラ設計室にご相談ください。
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