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風と光の抜ける家

住宅街に建つ小さな和モダン

TANITA GALVAコンテスト 特別賞 受賞
場所:津市/竣工:2014年10月/延床面積:35.82坪/構造:木造軸組/種別:新築/施工:㈱建物工房イシカワ

 

敷地は、少し高台になった住宅団地の角地。南に幅6mの道路があり、東と北は高さ7mの擁壁の下に田んぼと畑。風と光を取り入れるには十分すぎる条件だが、逆にそれらは強すぎてコントロールされねばならない。
特徴的なのは格子窓と広いウッドデッキ。深い庇と横格子の窓は、光の量を調整する。夏は直射日光を避け、冬には部屋の奥まで陽の光を入れる。格子であるがために、昼間は外から見えることがほとんど無く、しかし風通しがいい。セルロースファイバーの性能の高い断熱も手伝い、格子窓に鍵をしておけば、夏でも安心に風が通り抜けるエアコンのほとんどいらない家。一転、冬には太陽の恵みがポカポカの、やはり電気代の掛からない居心地の良い家。

一年経って奥様にお話を伺いました。以前はマンション暮らし。夏冬のエアコンはずっと点けっぱなしだったし、ニオイ等にも敏感で、換気扇も切ることがなかったですが、この家は夏涼しく、冬暖かく、ニオイも気にならないので、トイレの換気扇も回さないとの事。風通しと断熱・気密、そして1階まわりの壁材として利用したシラス(火山灰)の塗り壁がとても効いているようです。

 

 

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