El baño blanco(バニョ・ブランコ)
実は築150年以上の古民家を、憧れの真っ白なバスルームへ
場所:四日市市/竣工:2018年2月/延床面積:約2.75坪/構造:木造伝統工法+在来工法/種別:改修/施工:㈱ビコーインプレス
ただの白いタイル浴室というわけではありません。17年程前に購入し移築(建て直し)した築150年以上という古民家の浴室を、改めて全面改修したいという依頼。移築時にプランを大きく変更し、続き和室の一つを改修して少し贅沢に旅館のような浴室を造ったが、壁面には赤土以外の断熱がなく、また脱衣室を作らずを浴室を大きな一室としてしまったため、3m四方もある空間は入浴中も全く暖まる事が無かった。長い間寒さに耐えたが、今回、暖かくて、そしてイメージを一新した真っ白な浴室にしたいというご希望を持ち、当アトリエを訪問された。
在来工法の浴室にこだわりたい・・・。実は、真っ白なタイル貼りに憧れている・・・。通常は洗濯物も干したい・・・、乾燥もさせたい・・・。浴室と脱衣室に分けて、洗面化粧台だけではなく洗濯機や多目的流しと十分な収納スペースも設置してほしいが、しかしこの広さ感はどうしてもキープしたい・・・。また、これまで浴室内に『あらわし』になっていた既存の大きな梁と差し鴨居を、浴室の湿気から守るように囲って欲しい・・・というのも大切な希望。
以前の浴室もシンプルで品の良い旅館のような空間であったが、古民家の改修だからと我慢してきたもの事がたくさんあった。古民家であるという制約は変えられないものの、細かなアイディアとデザインで、暖かくて機能的、広さを変えず、何倍も明るく、ルスティック(少し田舎風)でモダンなバスルームが完成した。古民家ではあるものの、ライフスタイルを追求すれば、こういう姿も『あり』であろう。
See more fotos(もっと写真を見る)⇒ アグラ設計室公式Facebook内アルバム【バニョ・ブランコ】